初めての赤ちゃんの沐浴、「落としてしまったらどうしよう」「泣いたらどうすればいいの?」と不安でいっぱいになりますよね。特に一人で沐浴させなければいけない時は、緊張してしまうかもしれません。
この記事では、新生児の沐浴に必要な準備から、初めてでも一人で安心してできる具体的な手順、注意点までを詳しく解説します。この記事を読めば、沐浴の正しいやり方が分かり、自信を持って赤ちゃんをお風呂に入れられるようになりますよ。
新生児の沐浴前に知っておきたい基本

まずは新生児の沐浴に関する基本的な知識を押さえましょう。沐浴は赤ちゃんの肌を清潔に保つだけでなく、親子のスキンシップを深める大切な時間です。期間や頻度、おすすめの時間帯などを知っておくことで、心に余裕を持って臨めます。
沐浴は基本的に生後1ヶ月頃まで行い、赤ちゃんの生活リズムを整えるきっかけにもなります。体調の良い日を選び、パパママもリラックスして赤ちゃんと向き合いましょう。
沐浴はいつからいつまで行うの?
新生児の沐浴は、一般的に生後すぐから始まり、生後1ヶ月検診で医師から大人と一緒のお風呂に入る許可が出るまで続けます。へその緒が取れるまでは、細菌感染を防ぐためにもベビーバスでの沐浴が基本です。
1ヶ月を過ぎて首がすわってくる頃には、赤ちゃんの体力もつき、大人と一緒の入浴に移行できます。それまでは、デリケートな赤ちゃんを守るために、清潔な環境で沐浴を行いましょう。
沐浴の頻度やおすすめの時間帯
新生児は新陳代謝が活発で汗をかきやすいため、沐浴は基本的に毎日1回行いましょう。ただし、体調が優れない日や、肌がひどく乾燥している場合は、無理に入れる必要はありません。お湯で絞ったガーゼで体を拭くだけでも大丈夫です。
時間帯は、授乳の直後や空腹時を避け、毎日決まった時間に入れるのがおすすめです。生活リズムが整いやすく、赤ちゃんの機嫌が良い午前10時から午後3時頃が良いでしょう。
大人と一緒のお風呂はなぜダメ?
生まれたばかりの赤ちゃんは、まだ免疫力や抵抗力が十分ではありません。大人と一緒のお風呂は、様々な雑菌に感染するリスクがあるため、新生児期は避けるのが一般的です。ベビーバスで清潔なお湯を使ってあげましょう。
また、新生児は体温調節機能も未熟です。大人にとっては快適な湯温でも、赤ちゃんには熱すぎて負担になることがあります。赤ちゃんの安全と健康を守るために、1ヶ月検診まではベビーバスでの沐浴が推奨されます。
沐浴の前に揃えるべき準備物リスト

沐浴をスムーズに進めるには、事前の準備が何よりも大切です。赤ちゃんを裸にした後で「あれがない!」と慌てることがないように、必要なものをすべて手の届く場所に揃えてから始めましょう。
着替えはすぐに着せられるように、肌着の袖を通し、おむつも広げてセットしておくと、湯冷めを防げます。準備を万端に整えることが、沐浴を成功させる一番のコツです。
ベビーバスなど最低限必要なもの
新生児の沐浴には、専用の道具が必要です。特に、赤ちゃんの肌に直接触れるものは、清潔で優しい素材のものを選んであげましょう。最低限、以下のものを準備しておくと安心です。
特に泡タイプのベビーソープは、片手でサッと使えて洗い流しやすいため、新米パパママにおすすめです。
- ベビーバス
- ベビーソープ(泡タイプが便利)
- 洗面器(上がり湯用)
- ガーゼ(顔用・体用)
- 湯温計
- バスタオル
- 着替え、おむつ
- 保湿剤(ベビーローションなど)
- 綿棒(耳やおへそのケア用)
あると沐浴がもっと楽になる便利グッズ
必須ではありませんが、沐浴をさらに安全で快適にするための便利グッズもたくさんあります。特に一人で沐浴させることが多い場合や、赤ちゃんを支える腕力に自信がない場合に役立ちます。
沐浴マットやバスネットは、赤ちゃんを安定させてくれるので、パパママの身体的な負担を軽減できます。
- バスネット・沐浴マット:ベビーバスに設置し、赤ちゃんを寝かせられるので両手が使いやすい。
- 湯上がりポンチョ:サッと羽織らせるだけで全身の水分を吸収し、湯冷めを防ぐ。
- 防水シート:脱衣スペースに敷いておけば、床が濡れるのを防げる。
初めてでも安心な沐浴のやり方6ステップ

ここからは、具体的な沐浴のやり方を6つのステップに分けて分かりやすく解説します。一つひとつの手順を頭に入れておけば、初めてでも焦らずに対応できます。赤ちゃんの安全を第一に、優しく声をかけながら進めましょう。
手順通りに進めることで、赤ちゃんもパパママもリラックスした沐浴タイムを過ごせます。もし途中で赤ちゃんが泣いても、慌てず対応することが大切です。
①お湯の温度と量を準備する
沐浴で最も重要なのがお湯の温度管理です。適温は、季節に合わせて38~40℃に調整しましょう。夏場は少しぬるめの38℃前後、冬場は少し熱めの40℃前後が目安です。必ず湯温計で正確に測るようにしてください。
お湯の量は、ベビーバスの半分から3分の2程度が適切です。赤ちゃんを入れたときに、お腹がお湯から出るくらいの深さにしておくと溺れる心配がありません。
②服を脱がせてガーゼで体を包む
お湯の準備ができたら、赤ちゃんが寒くないように部屋を暖かくして服を脱がせます。バスタオルの上で優しく脱がせ、おむつは最後に外しましょう。新しいおむつと着替えは、すぐに着せられるように近くに準備しておきます。
裸になった赤ちゃんのお腹に、お湯で濡らして軽く絞ったガーゼをかけてあげます。お腹にガーゼをかけることで、赤ちゃんが驚かず、安心して沐浴できる効果があります。
③顔や頭から優しく洗っていく
まず、きれいなガーゼをお湯に浸して固く絞り、目頭から目尻へ、片目ずつガーゼの面を変えて優しく拭きます。次に、顔全体を「3」の字を描くように拭きましょう。石鹸は使わなくて大丈夫です。
続いて、頭を洗います。片手で赤ちゃんの首と頭を支え、お湯で髪を濡らします。ベビーソープを少しつけて、指の腹で優しくマッサージするように洗い、ガーゼでしっかりお湯を絞りながらすすぎます。
④首からお腹と手足を丁寧に洗う
いよいよ体をお湯につけます。赤ちゃんの頭を支えながら、お尻を支えて足からゆっくりとベビーバスに入れましょう。ベビーソープを手に取り、首、胸、お腹の順に、シワの間まで丁寧に洗います。
腕や足は、付け根から指先に向かって洗います。特に手のひらは、ホコリなどを握りしめていることがあるので、優しく開いて洗ってあげてください。
⑤背中やおしりの洗い方のコツ
次に背中とおしりを洗います。赤ちゃんの脇の下に腕を差し込み、手で反対側の腕を掴むようにして体を支え、ゆっくりと手前に傾けます。これで安定して背中を洗うことができます。
おしりは汚れが溜まりやすい部分なので、丁寧に洗いましょう。もし赤ちゃんを返すのが怖い場合は、無理に返さず、体を少し横に傾けて洗う「背中を返さないやり方」でも大丈夫です。
⑥上がり湯をかけてタオルで拭く
全身を洗い終えたら、準備しておいたきれいな上がり湯を、洗面器で体全体に優しくかけてあげます。この時、シャワーを直接かけるのは水圧が強すぎるため避けましょう。すすぎ残しがないように、しっかり流します。
お湯から上げたら、すぐに広げておいたバスタオルで体全体を包み込みます。ゴシゴシこすらず、ポンポンと優しく押さえるようにして水分を拭き取ることが、肌への刺激を減らすポイントです。
沐浴後に欠かせない赤ちゃんの保湿ケア

沐浴後の赤ちゃんの肌は、皮脂が洗い流されて非常に乾燥しやすい状態になっています。お風呂上がりは、できるだけ早く保湿ケアをして、デリケートな肌のうるおいを守ってあげることが大切です。
湯冷めさせないように手早く、かつ優しくケアすることがポイントです。この保湿ケアが、赤ちゃんの健やかな肌を育む第一歩になります。
素早く優しく体を拭き上げる方法
沐浴後、バスタオルで体を包んだら、まずは髪の毛から拭き始めましょう。その後、首や脇の下、足の付け根など、シワになっている部分の水分を丁寧に拭き取ります。水分が残っていると、肌トラブルの原因になることがあります。
ここでも、タオルでゴシゴシこするのは厳禁です。吸水性の高い柔らかいタオルを使い、肌を優しく押さえるようにして水分を吸い取らせましょう。
沐浴後すぐに保湿するやり方とコツ
体を拭き終えたら、肌が完全に乾いてしまう前に、すぐに保湿剤を塗り始めます。沐浴後5分以内を目安にケアするのが理想的です。ベビーローションやクリームなどをパパママの手に取り、少し温めてから塗ると赤ちゃんも安心します。
乾燥しやすい顔や手足はもちろん、お腹や背中など全身にたっぷりと優しく塗り広げましょう。毎日の保湿ケアが、赤ちゃんの肌を乾燥や刺激から守ります。
パパママが知るべき沐浴の注意点

赤ちゃんの安全と健康を守るためには、沐浴時のいくつかの注意点を事前に知っておくことが重要です。赤ちゃんの体調の見極め方や、万が一の時の対処法を頭に入れておけば、いざという時も冷静に対応できます。
沐浴は毎日行うことだからこそ、正しい知識を身につけて安全な習慣にしましょう。ここでは、特に気をつけておきたいポイントを解説します。
沐浴を控えるべき赤ちゃんの体調
赤ちゃんはまだ体調が不安定です。熱がある(37.5℃以上)、機嫌が極端に悪い、嘔吐や下痢をしている、元気がないなど、いつもと様子が違うときは沐浴を控えましょう。「沐浴してはいけない時」を見極めることが大切です。
無理に沐浴させると、体力を消耗させてしまい症状が悪化することもあります。そんな日は、お湯で濡らしたガーゼで体を優しく拭いてあげるだけでも十分です。
男の子と女の子で違う陰部の洗い方
デリケートな陰部の洗い方は、性別によって少し異なります。男の子の場合は、おちんちんのシワやくびれ部分を指で優しく洗います。この時、無理に皮をむいて洗う必要はありません。
女の子の場合は、汚れが溜まりやすい大陰唇のシワを優しく開いて、前から後ろに向かって一方向に洗い流します。雑菌が尿道に入るのを防ぐため、必ず拭く方向を守りましょう。
赤ちゃんが沐浴中に泣く時の対処法
赤ちゃんが沐浴中に泣いてしまうのには、必ず理由があります。お腹が空いている、眠い、お湯の温度が熱い・ぬるい、シャワーの音が怖いなど、原因を探ってあげましょう。まずは優しく声をかけて安心させてあげてください。
ガーゼをお腹にかけてあげたり、沐浴時間を短く切り上げたりするのも有効な方法です。毎日続けるうちに赤ちゃんも慣れてくるので、焦らず対応しましょう。
一人で沐浴させるときのポイント
パパの帰りが遅い日など、ママが一人で沐浴させなければならない場面もあるでしょう。一番大切なのは、完璧な事前準備です。着替えやおむつ、保湿剤など、必要なものすべてを手の届く範囲に配置してください。
沐浴中は、どんなに短い時間でも絶対に赤ちゃんから目を離さない、その場を離れないことが鉄則です。バスネットなどの便利グッズを活用すると、両手が使いやすくなり負担が軽減されます。
まとめ:沐浴で親子の絆を深めましょう

新生児の沐浴は、初めは誰でも緊張するものです。しかし、正しいやり方と手順、注意点をしっかり押さえておけば、一人でも安心して行うことができます。大切なのは、完璧を目指すことよりも、赤ちゃんの安全を第一に考えることです。
沐浴は、赤ちゃんの体を清潔に保つだけでなく、肌と肌が触れ合うかけがえのないスキンシップの時間です。この記事を参考に、自信を持って赤ちゃんとのかけがえのないバスタイムを楽しんでくださいね。
新生児の沐浴に関するよくある質問

ここでは、新生児の沐浴に関して、多くのパパママが抱く疑問にお答えします。基本的なことでも、初めての育児では不安に感じるものです。疑問点を解消して、安心して沐浴に臨みましょう。
よくある質問への回答を知っておくことで、いざという時に迷わず対応できるようになります。ぜひ参考にしてください。
沐浴と授乳のタイミングはいつがいい?
授乳直後の満腹状態での沐浴は、赤ちゃんが吐き戻してしまう可能性があるので避けましょう。また、お腹が空きすぎていると機嫌が悪くなりやすいです。授乳後30分から1時間ほど時間を空けて、赤ちゃんの機嫌が良いタイミングがベストです。
沐浴の時間を毎日だいたい同じにすることで、赤ちゃんの生活リズムも整いやすくなります。赤ちゃんの様子を見ながら、ご家庭に合った時間を見つけてください。
沐浴は毎日しないといけませんか?
新生児は新陳代謝が活発で、汗やおしっこ、ミルクの吐き戻しなどで汚れやすいため、基本的には毎日1回沐浴して清潔を保つことが推奨されます。あせもなどの肌トラブル予防にも繋がります。
ただし、赤ちゃんの熱が高い日や、極端に機嫌が悪い日など、体調が優れない時は無理をする必要はありません。「毎日しない」と決めるのではなく、赤ちゃんの様子を見て柔軟に対応しましょう。
ガーゼで体をこすって洗ってもいい?
赤ちゃんの皮膚は大人よりもずっと薄くデリケートです。ガーゼでゴシゴシこすると、肌を傷つけたり、必要な皮脂まで奪って乾燥の原因になったりすることがあります。洗浄力が強すぎる必要はありません。
よく泡立てたベビーソープをパパママの手に取り、その手で優しくなでるように洗うだけで汚れは十分に落ちます。ガーゼを使う場合は、お湯に浸して優しく拭う程度にしましょう。
背中を洗う時に返すのが怖いときは?
赤ちゃんの体を完全にひっくり返すのが怖いと感じる方は少なくありません。無理に行う必要はなく、安全に洗える方法で大丈夫です。例えば、赤ちゃんの体を支えながら少し横に傾けるだけでも背中は洗えます。
赤ちゃんの脇の下にしっかりと腕を通し、手で胸を支えるようにすると安定感が増します。パパママがやりやすい「背中を返さないやり方」を見つけることが大切なので、焦らず試してみてください。
ベビーバスを使わずシャワーだけでもいい?
新生児期(生後1ヶ月頃まで)は、ベビーバスの使用が推奨されます。シャワーは水圧や温度の急な変化で赤ちゃんを驚かせてしまう可能性があり、まだ体温調節がうまくできない赤ちゃんには負担が大きいためです。
また、大人と一緒のお風呂は雑菌感染のリスクもあります。「シャワーのみ」での沐浴は、1ヶ月検診で医師の許可が出てから、赤ちゃんの様子を見ながら少しずつ試していくのが安全です。
